ニュース/2010.04.27 ドコモ等6社の AP-PF共同開発ってどういうこと? - Windows Phone

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ニュース/2010.04.27 ドコモ等6社の AP-PF共同開発ってどういうこと?

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はじめに

2010年4月26日、NTTドコモ、ルネサス、富士通、NEC、パナソニック モバイルコミュニケーションズ、シャープの6社が携帯電話向けアプリケーションプラットフォームの共同開発に合意したとの発表があった。事前リーク記事が、前日の25日(日)の日本経済新聞トップで報道されたこと、iPad が発売延期されたこと、GW前でモバイル系では大型製品の発表がないことなどから、各種メディアでは比較的大きな扱いとなったようだ。

経済誌的な観点では、海外ではいいところがない日本の携帯メーカーの競争力強化であるといい、技術的な観点では各社の開発基板を保ったまま、まずは共通化できる部分のコストカットをしているだけにも見える。ここまででざっと調べた内容をまとめてみたので、ご紹介したい。

関係各社への取材を行った記事ではありませんのであらかじめご承知おきの上ご覧ください。

ドコモ 2010年夏端末と、3.9世代(LTE)ドコモ端末

まず、わかりやすいのが、本発表とドコモの携帯電話商品の関係だ。
今回の発表した6社の中から、Linux OS を採用する NECとパナソニックを除いた4社は、実は2008年10月16日にも、同じような共同開発の発表を行っている。このときは、ルネサス社の「SH-Mobile G4」プロセッサ上で、携帯電話開発の共通基盤を作るとしている。「SH-Mobile G4」プロセッサは、HD動画再生もでき、45nm プロセスを利用して、HSDPA、HSUPA 通信機能を含めたワンチップ化されたプロセッサだ。開発期間の目標は 2009年度一杯、すなわち 2010年3月末とされていたので、順調に進んでいればそろそろ開発が完了しているだろう。そして、富士通もシャープも、2010年夏モデルに向けて、ブラウザやメールソフト、電話帳アプリなどを、各社のテイストに合わせて作り込んでいる最中のはずだ。このときの共通基盤の図は、先のニュースの下部に示した通りだ

また勝手な推測に過ぎないが、今回、このときの4社が1社も脱落せずに、そのまま今回の共同開発にも名前を連ねているところから推測すると、2008年10月から始まった共同開発は順調に進み、顧客であるNTTドコモから見て効果があると判断できる結果になったのだろうと考えられる。その後、NEC、パナソニックから声をかけたのか、NTTドコモや、富士通、シャープ側から声をかけたのかは不明だが、LTEでも二匹目のドジョウを狙ったと考えるべきだろう。

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ちなみに、NTTドコモは、3.9世代の LTEサービスを今年 2010年末から提供すると公表している。また、このときの端末は、パソコン用のデータカードだけになる見込みだ。今回の発表は、この内容も裏付ける結果になる。この時点から共同でアプリケーション基盤を作っても年末には、iモードや、iアプリといった NTTドコモの携帯電話サービスに対応した携帯端末は作ることができない。今回の発表では、2011年度末のモデル、すなわち、2012年冬・春モデル発表会で登場する端末に、この成果が使われることになっている。また、この時の端末の特長は、3Dグラフィックスを利用したユーザーインターフェースだったり、HD動画再生だったりすることも、今回の発表から読み取ることができる。

すでに、スマートフォンの Xperia や T-01A では、SnapDragon プロセッサを利用し、Timescape や、T-01Aの東芝メニューなどグリグリ (最近はぬるぬる?) 動くユーザーインターフェースが売りの一つになっているが、来年になればすべてのガラケーでも同様のユーザーインターフェースが見られるかもしれない。HD動画再生も 3.9世代(LTE)の高速性をアピールする機能として、有効だろう。

プロセッサの開発期間を考えると、富士通、シャープでは、「SH-Mobile G4」を FOMAデュアルバンド用にそのまま利用するか、もしくは、ベースバンド部分のみを差し替えた LTE用のアプリケーションプロセッサを利用するのではないか、とも考えられる。

各メーカーの2012年冬モデル

今回の共同開発では、富士通、シャープに加え、NEC、パナソニックが加わったことで、2008年10月の共同開発よりも、共通化される部分が少なくなってしまった。富士通、シャープの2社の場合は、OS やミドルウェア部分なども共通化できていたということは、今回共通化を止めたのは NEC、パナソニックが異なる OS、ミドルウェアをベースとしているからだというのが自然な考え方だ。元々、NEC、パナソニックは、共同で Linux OSベースの携帯電話基盤を開発している。LTE世代になっても、NEC、パナソニックは、この基盤を拡張して利用するつもりだと推測することができる。

これらを図示したのが下記だ。

http://farm5.static.flickr.com/4062/4555595510_c6ab5014b5_o.png

発表の中では、Android対応についても触れられているが、具体的なスケジュールなどが明らかになっていない。これは、富士通、シャープ、NEC、パナソニックなどでは、この最先端の LTE対応の最初の端末に Android を採用するつもりがないからではないか、と感じた。一方、NTTドコモからみて、スマートフォンのような大容量の通信を必要とする端末でこそ、LTE対応を進めたいのではないか。仮に iPhone がソフトバンク独占のままでも、通信速度が一桁速い LTEで、Android とセットで戦えば勝機が見えると考えるかもしれない。ルネサス社も、自社の半導体を拡販するために Android 対応を進めるかもしれない。特に、ライバルの SnapDragon プロセッサの採用の方が進んでいるため、これを逆転するための秘策として、LTE対応版の Android 開発基盤の提供を考えるというのも戦略としては正しい気がする。

以上は、勝手な推測であるが、仮にすべてその通りだったとしても、一部のメディアなどが報じるように iPhone 対応というには協力関係が限定的な気がするし、この結果、日本の携帯電話が、iPhone を打ち負かせるようになるとも思えない。このあたりはまた機会があれば、図解しながら自分でも考えてみたい。

我らが Windows Phone はどうすべき?

ところで、最後に我らが Windows Phone がとるべき道を考えてみた。
LTEというインフラでは、日本が先行しており、米国で本格的に普及が始まるのは数年先になるかもしれない。しかし、すでにアプリケーションプラットフォームとして確立されてしまった iPhone というエコシステムとブランドと勝負するためには、やはりユーザーにわかりやすい軸が欲しい。日本で、“NTTドコモブランドの iPhone 対抗馬” という触れ込みだけで、Android 端末 XPERIA が売れてしまったことを考えると、iPhone になく、かつユーザーにわかりやすい機能を取り込む手は有効だろう。例えば、おサイフケータイ (しかし、2010年中には、au がおサイフ機能搭載の Android 端末を発表するという噂もある)、例えば、この超高速通信インフラである LTE対応である。ぜひ、こうした高速インフラもガンガン取り込んで、盛り上がって欲しいものだ。

コメントやご指摘をお待ちしております。

  • たまにドコモの店でいろんな携帯をさわる。確かに普通の携帯から見れば、私のアドエスは珍しいながらも様々な実用性に劣っている。狙いはザウルスX -- アドエス忍者 2010-04-30 (金) 17:13:25
  • いろいろ間違っているところとかご指摘お願いします。 -- けいたん 2010-04-27 (火) 04:50:45

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Last-modified: Tue, 27 Apr 2010 05:10:26 JST (2737d)