一般化するか? SIMロック解除
何が合意されたのか?
2007年頃から議論が続けられているSIMロックという課題に、2010年4月2日(金) 一定の方向性が示された。これは総務省が開催した「携帯電話端末のSIMロックの在り方に関する公開ヒアリング」の結論として報じられているものだ。この公開ヒヤリングには、総務副大臣の内藤正光氏、NTTドコモや、ソフトバンクなど携帯キャリア代表、メーカー団体、消費者団体などが参加し、下記のような結論を得ているようだ。
- 総務省では、SIMロック解除を促進するためのガイドライン策定に取り組む
これで取り組みが進まなかった場合には法制化を検討する。
- ガイドラインとしては、ユーザーの求めに応じて SIMロックを解除する方向
- 携帯電話各社も基本的には「ユーザーからの求めがあれば SIMロックを解除する」点では合意できたつもり。
携帯電話会社の真意はわからない
一方で、携帯電話会社幹部の発言としては、総務省の手前大人な発言はしているものの、おそらく真意はこんなところではなかろうか?
- 総務省のメンツを潰さないために、方向性としては合意。
- 一方で、ガイドライン策定が終わるまでは、SIMロック解除について検討はすれども実施はせず。
- 一旦、ガイドラインが示された段階で、国としての責任範囲や、ユーザーからの訴訟を想定したQAを総務省に求めて、実質的に骨抜きにするのもあり。
- ケータイが普及した原因は、端末費用を含み、安い初期費用と、ヘビーユーザーからたくさん利用料金をとる料金モデルによるところが大きい。SIMロック解除端末は売れないから、既存の販売方法への影響はほとんどない。
背景には、現状の携帯電話の価格施策がある。
- 現状の携帯電話端末は、スマートフォンにせよ、ガラケーにせよ、定価ベースだと 6-8万円程度。
それを、2年間の継続利用や、そのキャリアへの新規加入を条件に数万円引き下げ、頭金 0円 ~ 3万円程度としているものが多い。
- それでも、2008年以降は各社の販売奨励金の引き下げに伴い、端末価格が高止まりしている。結果、買い換え需要が 20%以上ダウン。
SIMロック解除までの道のり
その一方で、2年縛り(料金によっては1年縛り)期間終了後の端末について、ユーザーの申し出があった場合に SIMロック解除する方法については各社本腰を入れて検討を行っていくことになるだろう。ここにはおそらく下記のような課題が発生する。
- SIMロック解除のための技術的な方法
サービス窓口で簡単に SIMロック解除ができるようにする一方で、ユーザーが勝手に SIMロックを解除できないようにする方法の検討。
2007年 ~ 2008年末頃に、iPhone やスマートフォンでは、一時期話題になっていた話だ。
- SIMロック解除のための手数料設定
- SIMロック解除対象機種の設定
- 縛り期間内の SIMロック解除手数料の設定方法や、解除可否の考え方
まとめ
こうした課題を乗り越えるために、通信会社が貴重な人的リソースを割いて、SIMロック解除を実現するメリットはおそらくほとんどない。故に、実質的にこれがユーザーにとってメリットといえるような状況になるのは難しい気もする。強いて言えば、どこかの通信会社が破綻したときに、その利用ユーザーを救済するのが技術的に容易になるといった程度なのではないだろうか。
といろいろ感じたことをまとめてみましたが、ここまで読んでくださった皆様はどう思いますか?
一般化するか? SIMロック解除
ということで、このSIMロック解除って、この後どうなると思いますか? ぜひ、ユーザーである皆様一人一人の見込みを教えてください。
- 日本人はキャリアだけ選べるという感覚が今までなかった為、反応がほとんどない --
- somosomo --
- 総務省の意見窓口ありました。http://www.soumu.go.jp/main_content/000067591.pdf
--
- HhLObfQPjTSvSNwf -- jawvsv
- ユーザーの意見はどこで聞く? SIMロック解除大賛成 1票 --
- ていうか、海外の携帯電話を日本で使えるようにしてお試ししてみればいいじゃない? --
- 端末料金一括払いや、割賦払いが終わった端末の使い道まで制限されるってあり得ないでしょう --
- 道は道屋でないと!auは使った世代てきに使ったことないけど、いつも感心する!結局みんなが得をする。でる予定のwm機はSIM解除してほしい。 -- 電波はみんなのもの
- 携帯会社のサービスの差を出せるのは端末だけでは? それを手放すとは思えない。 -- dogetan
- メーカーは各キャリアで端末を作ってるから暗黙の了解みたいなやつがあるんじゃないでしょうか。通信方式の違いの問題が大きそうだけど --
- SIM解除端末がそんなに人気があって売れるなら、何で端末メーカが通信会社からの開発費をもらわないで単独で売り出さないのだろう? -- 質問者
- 日本の電話会社の電波がすべて異なるため、それを全て検証しようとすると開発費用が増え、端末の値段があがり売れないため --
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